起業支援や1円で会社が作れるなど起業のハードルが下がっているのはご存知ですか?多くの方にチャンスが訪れており、気軽に独立開業する方も増えていますが、一方で失敗率は90%!かなり高い確率となっています。入り口は大きく開かれていますが、失敗すれば数千万の借金を抱えてしまうリスクがあることを忘れてはなりません。どんな時に失敗するのか、自分の計画は甘くないのか、といったことを経験者の声から学んでいきましょう。

独立・開業 失敗談ケース1

サラリーマン時代の貯金を使って独立開業を試みましたが、特にこれといった特技もコネもないため、フランチャイズでコンビニをオープンすることに。ネームバリューもあり、ノウハウを勉強させてもらえるので誰でもできると考えていましたが、開業数ヶ月でお客さんがどんどん減り始めました。理由は未だにわかりません。売上は減っているのにロイヤリティーは待ったなし!事業計画通りに進めても、なぜかうまくいかず、夜中は自分が出勤しているので体力的にも精神的にも限界でした。フランチャイズは、事業計画やルートなど大体のことは教えてもらえますが、集客方法など最も肝心な部分は深く教えてはくれません。また、アルバイトを採用するための人の見分け方や、効率的な使い方なども同様です。採用しても数日で来なくなってしまう人や、指示を守らない人など、こちらもかなり気を使います。事務職からコンビニのように、前職と今の職が違いすぎると戸惑うことが多すぎることが分かりました。

独立・開業 失敗談ケース2

営業職を務める中で何度もトップの成績を取ったこともあり、自分の営業手腕にはかなり自信がありました。しかし、いくら結果をだしても自分の給料が大きく変わるわけではありません。そこで、独立することに。契約が取れるたびにインセンティブが入るため、モチベーションも上がり収入も上がるだろうと考えていました。同じ分野での独立だったので、商品に対するノウハウがあるのはもちろん、実績がすでにあるつもりで、かなり楽観的な事業計画を立てていたのも失敗の原因といえるでしょう。事業を始めたものの、これまでのように契約を取ることはできませんでした。その理由は信用。これまで務めていた会社は知名度もあり、名前を出せば誰もが知っているような大企業。その企業がすすめるのだから、大丈夫だろうと契約をしてくれている人が多かったのです。独立開業したばかりの会社では、営業のノウハウがあっても信用はなく、同じ商品なら安心できるところで契約したいという顧客心理を見抜けませんでした。地道に実績を積んでいけば私にもチャンスがきたかもしれませんが、すぐに成功するだろうと思っていたため蓄えが不十分であり、すぐに生活は苦しくなりました。こらえきれず事業をたたみ、再就職先を探す日々。数年は生活できる資金を貯めてから独立すれば結果は違ったかもしれません。

失敗しないためには

成功している個人事業主はほんの一握りです。無計画な資金計画や事業計画を立てていると、少しの失敗であっという間に廃業してしまうので注意が必要!もし、自信が持てない、どうしたらいいかわからないという時には専門家の力を借りるのもいいですね。支援があっても、知識があっても、計画がイマイチであれば遅かれ早かれ失敗します。長期的な視野を持ち、自分のアイディアが受け入れられる市場があるのか、責任を取る覚悟はあるのかなど今一度基本のキホンを見直してみましょう。面倒だな、と思ったあなたは起業に向いていないかもしれませんね。独立と聞くと華やかですが、地道な努力を積み重ねてこそ成功できる地味な世界なんですよ。