シェイカーを振るバーテンダー、かっこよく華やかな姿に憧れますね。もちろん、バーテンダーの仕事はカクテルを作るだけではありません。ここではバーテンダーの仕事内容について詳しくみていきたいと思います。

お酒を提供するまでにすること

バーで提供するカクテルは種類が多く、一つ一つ覚えていく必要があり、ここで挫折してしまう方も多いですね。同じお酒でも年代によってクセが異なる場合もあり、膨大な知識が要求されます。バーテンダーの腕の見せ所であり重要な仕事として、注文通りに作るだけでなく、店内の雰囲気やお客さんの好みなどを加味してお酒をふるまうというものがあります。カウンターなどで「私の雰囲気に合わせてカクテルを作って!」というのを聞いたことはありませんか?お酒の知識だけでなく、観察力や空気を読む力も重要です。ほかにも使用する果実やおつまみの準備や手配、清掃などを任されるお店もあります。小さなバーほど多くの業務があり、一人で経営する場合は経理や税金の知識も必要です。また、バーテンダーの魅力は好きなオシャレをして仕事ができることと語るバーテンダーもおり、服装は自由というバーもあります。しかし、繊細なカクテルの邪魔をしてしまう恐れがあるため、香水や香りの強いメイクは控える必要がありますし、店の雰囲気にそぐわない服装はNGです。さらに、冬場は手が荒れやすいですが、グラスを汚してしまうためハンドクリームの使用が制限されるなど厳しい一面もあります。

テクニックと経験も重要

お酒をふるまう際もシェイカーのふり方・グラスへの注ぎ方など、高いテクニックが要求されます。実は、同じ材料で同じシェイカーやグラスを使ったとしても、温度や順番など些細なことで全く違う味に出来上がってしまうほどカクテルは繊細です。ステア・シェイク・ビルド・ブレンドと混ぜるだけでもこれだけの種類があり、一つ一つの壁は高くバーテンダーを極めるには相当の努力とセンスに加え時間が必要です。たくさんの知識だけでなく、経験によって培われた確かな実力も重要な要素であり、60代70代のバーテンダーも現役で活躍しているのはそのためです。バーテンダーのための学校もありますが、卒業したからといっていいバーテンダーになれるわけでなく、地道な積み重ねと勉強を続けることこそよいバーテンダーになる近道といえるでしょう。

お客さんとの会話も仕事

バーは止まり木という意味があり、鳥が羽を休めるようにお客様が英気を養う場でもあります。お客様が楽しい時間を過ごせるような雰囲気作りや、会話もバーテンダーの大切な仕事です。常連さんの場合には名前だけでなく、職業や前回話していた内容を把握し、会話に活かしていく工夫も必要です。また、最近の流行だけでなく、文学や映画など幅広い分野の話題や知識、一般的な教養も身につけなければなりません。カクテルの知識と合わせると、本当にたくさんのことを知って的確に引き出せる力が必要ということが分かりますね。一流に近づくほど、高度な知識とお客様を観察する力が要求されるのがバーテンダーの世界です。

お客様がお相手

お酒やカクテルの知識はもちろんですが、雰囲気作りや会話などお客様に楽しい時間を過ごしてもらうことも大切なバーテンの仕事です。このように書くと極めるどころか始めるのにも二の足を踏んでしまいそうですが、いざ始めると面白くあっという間に数十年過ぎてしまったというベテランのバーテンダーさんも大勢いらっしゃいます。大変な仕事ではありますが、それ以上のやりがいに溢れており、魅力のある職業ということがいえます。やりがいのある仕事がしたい、接客業を極めたいという方は、まずは始めてみるのもいいのではないでしょうか?